のんきオージー君のお母さんは料理が上手で、泊まりに行くたびに毎回、美味しいご飯を用意してくれます。
クリスマスや家族の誕生日など行事の際には、集まった親族一同のために、時には20人分ほどの料理を、魔法でも使っているかのように瞬く間に作ってしまいます。前回おうちにお邪魔した時には、メキシカン・ディップとタコスを振舞ってくれました。
そんな彼女の手料理の影響を受け、ずっと欲しいなあと思っていたものが、ブレッド・メーカー。日本では「ホームベーカリー」と呼ばれていますね。
彼女の家でいただくパンは、全部、自家製なのです。食パンもあれば、ロールパンもあります。どれもふかふかで、とても美味しいです。私たちもできるだけ新鮮で味のよいパンを購入してはいましたが、あんな柔らかくて風味のある美味しいパンを、自宅でも食べられたらいいなあ、と長いこと思っていたのです。
壊れてしまったテレビを買い替えに行った際、のんきオージー君が予算以上のテレビを買いたいと言い出して、高いよ!予算オーバーだよ!と私は隣で、ブーブー文句を言っていました。すると、のんきオージー君にテレビの説明をしていた電化製品店の店員さんが、そのテレビを買うのであれば、おまけにブレッド・メーカーをつけてくれるというではありませんか。
えっ、ブレッド・メーカー、ただでもらえるの?!素敵…
と、思いきって、その高いテレビを買ってしまいました。のんきオージー君と電化製品店の店員さんに、うまくのせられた感も拭えませんが。
帰宅後、グレードアップしたテレビに大喜びののんきオージー君をよそに、私はブレッド・メーカーに興味津々。手に入れたのは、パナソニック(”Panasonic”)の、SD-YR2550というモデルです。
奥行き約24cm、幅約40cm、高さ約38cmと、少々キッチンのスペースを取りますが、食パン一斤を中で焼き上げるわけですから、かさばるのは仕方ないと思っています。
操作方法ですが、まず、付属のマニュアルに食パンや全粒粉パン(ホールウィート “Whole Wheat”)などの、それぞれのメニューに必要な材料と分量が書いてあるので、マニュアルの指示に従って材料を量り、容器に入れてブレッド・メーカーにセットし、ブレッド・メーカーの中蓋の小さいくぼみにイーストを入れます。
そして、ブレッド・メーカーのボタンをポチポチ操作して、
- 作りたいパンのメニュー番号を選択(例えば、普通の食パンの場合は1番、ライ麦パンなら12番、というように。)、
- 出来上がりの一斤あたりの大きさをM、L、XLの三種類から選択、
- 焼き上がり具合を軽め、中くらい、焦げ目がつくくらい、の三段階から選択、
と、3つの設定をし、スタートボタンを押すだけです!メニューによってかかる時間が異なるのですが、普通の食パンですと4時間ほどで焼きあがります。
他にも、レーズン入りのパンや、ベーコンとチーズ入りの食パンなども作れます。ピザやフォカッチャ、ケーキなどの生地を作る機能や、ジャムやアップル・ソースなどを作る機能も含めると、全部で31種類と、メニューが豊富です。
ブレッド・メーカーを手に入れた翌日、さっそくパン用の小麦粉やイースト、そして粉ミルクを買ってきて、定番の食パンを作ってみました。
取り出す時に失敗して、少しつぶれてしまったけれど、初回にしては、まずまずの出来栄えです!
材料を入れて、スイッチを押すだけでこんなにクオリティの高い食パンができてしまうなんて、この上なく便利です。
ロールパンを作る場合は、生地作成までブレッド・メーカーを利用して、その後、手作業で生地を分割して丸め、休ませ、オーブンで焼きます。形は悪いですが、そんじょそこらのパン屋のロールパンより美味しいです!
いろいろ試行錯誤してみてわかったのですが、小麦粉とイーストの品質が、出来上がったパンの味を左右するようです。スーパーで売っていた、安いパン用の小麦粉とイーストで食パンを作ってみた時は、あまりおいしく感じませんでした。
そこで、のんきオージー君のお母さんに、いつも、どのブランドの小麦粉を使ってパンを作っているか聞いてみました。
大手スーパー、コールス(”Coles”)でも売っている、”Laucke Bread Mix”という小麦粉だということです。
私たちも真似して、以来、同じ小麦粉を購入するようにしています。10kg入りの袋で、28ドルくらい(約2,900円)です。イーストも同封されています。
この小麦粉を使いだしてから、パンの出来上がりの質がぐんとあがりました。
右は、ブレッド・メーカーの、パン生地を作る機能だけを利用した後、別に作っておいたポテトサラダを中に入れてオーブンで焼き、総菜パンを作ってみた時の写真です。
憧れの総菜パンが、こんなに手軽に自宅で作れるなんて、夢のようです。
ピザの生地をブレッド・メーカーで作って、自宅でピザを焼いた時は、生地を広げる作業が難しかったですが、のんきオージー君とそれぞれ自分の好きな具材をのせてピザを作り、楽しい体験ができました。
アプリコットやラズベリー、オレンジなどのドライフルーツを数種類買ってきて、細かく刻んでブレッド・メーカーの中蓋のディスペンサーにセットし、ドライフルーツが散りばめられた食パンを作ったこともあります。トーストしてバターを塗って食べたら、ほんのりと甘くて、とても美味しかったです。
ブレッド・メーカーを手に入れてから、パンを買ってくることはめったになくなりました。材料を投入してから焼きあがるまで時間はかかりますが、毎回、美味しいパンを食べることができて、とても満足しています。
皆さんも、もしチャンスがあったら、自家製のパンを作り始めてみてはいかがでしょうか?料理のレパートリーも増えると思います!